【創世の女神編】
【縄印学園(異界化)クリアまで】
真実
トウキョウ議事堂の奥へと進む主人公は悪魔の影に怯える太宰イチロウを見つける。
最初はナホビノの姿を敵対する悪魔と取り違えた太宰イチロウだったがすぐに主人公であることに気付き、見る間に元気を取り戻すのだった。
太宰にナホビノとなった経緯を説明している所へ折良く敦田ユヅルも合流し3人は奥にあるターミナルを通じて無事、元の東京へ帰る。
しかしベテルの施設ターミナルである縄印大学医学研究所に転送された主人公達の前に現れたのは、数人の天使を従えた険しい表情の大天使アブディエルだった。
ナホビノは唯一神の法において禁じられし存在。
そのナホビノの姿で表れた主人公にアブディエルは詰め寄り、容赦無く武器を構える。
もはや戦闘は避けられない。
と思われたその状況に、待ったをかける声が飛ぶ。
声の主は磯野上タオだった。
大天使アブディエルを相手に1歩も引かないタオの巧みな会話術によって、ことなきを得た主人公。
場所を移した一行は、タオがベテル内で聖女と呼ばれていることやベテル日本支部の現状、そして東京の真実について説明を受けるのだった。
衝撃の事実に動揺する一行の前に現れたのは、ベテル日本支部の責任者であり内閣総理大臣でもある越水ハヤオ。
越水は世界の裏側で起きている神と悪魔の戦いや悪魔が人間の魂を狙って攻勢を仕掛けていること、それに対してベテルは学生の手を借りなければならないほどに力が足りていないことを話す。
その話に意外な反応を示したのは、天使になす術も無く連れ去られ、悪魔の襲撃に打ち震えていたイチロウだった。
越水はベテルに対する主人公とアオガミの協力、そして他のことについては別の日に話し合うことを要請し、後日に備えて休んでおくようにと気遣う。
一行は明日から始まる学校生活に向けて、それぞれの日常に戻って行くのだった。
夕暮れ
いつもの雑踏。
見慣れた顔ぶれ。
以前と変わらぬ登校風景。
しかし昨日、ベテル本部で聞いた話を思い出すと、このありふれた日常が全く違って見える。
校内に入った主人公は樹島サホリと言う生徒が2人組の女子に突き飛ばされている所を目撃した。
…あんな連中
主人公に気付いていない樹島サホリは何事かを呟いているようだ。
えっ?
誰?
突然誰かの声を聞いたかのように辺りを見回したサホリは主人公と目が合うと、気まずそうに走り去るのだった。
校内で太宰イチロウに会った。
ベテル本部に残り、悪魔召喚プログラムのレクチャーを受けたイチロウには意外な才能があったようだ。
本部の人間が驚くほどのものだったらしく、これで正しいことの為に悪魔と戦えると息巻いていた。
授業終わりに磯野上タオに声をかけられた主人公。
学校では話せない相談があるから後で寮の屋上に来て欲しいと頼まれるのだった。
主人公は保健室の前で敦田ミヤズに声をかけられる。
校医がいなかったので樹島サホリの手当てを手伝っていたと言うミヤズ。
殴ったり蹴られたりしたような怪我だったと言うミヤズの顔には懸念の表情が浮かんでいる。
主人公の脳裏を今朝の一幕がよぎるのだった。
磯野上タオとの約束通り、夕焼けに染まる寮の屋上に来た主人公。
主人公にタオは親友である樹島サホリが元部員の逆恨みによっていじめられているのでどうしたら良いかと相談する。
1つのアドバイスを送ってみる主人公。
アドバイス自体の効果は定かではないが、主人公に話を聞いて貰ったからか、夕日の中で微笑むタオは少し心が軽くなっているように見えた。
強襲
翌日、登校した主人公に敦田ユヅルから電話が入る。
東京各所に悪魔が発生したと言う緊急連絡だ。
なぜ、今になって急に?
と言う疑問を挟む余地もなく、東京の結界における重要拠点となる浄増寺の防御に回されるのだった。
悪魔の侵攻は予想以上に速い。
浄増寺に着いた時には、既に火の手が上がっていた。
しかし燃え上がる炎に照らされて悪魔達の亡骸がそこら中に転がっているのが見える。
ベテルは手痛い被害を受けたが、悪魔側のダメージも大きいようだ。
悪魔に手を合わせている人物がいる。
そこにいたのは魔界で顔を合わせたことのある悟劫だった。
一目で主人公をあの時のナホビノであると見破った悟劫は、結界の破れた東京を悪魔から守る為に力を貸して欲しいと言う。
その時、空が割れて異空間より新しい悪魔勢が姿を現した。
新たな手勢の侵攻を難なく捌く主人公。
再び現世にヒビが入る。
無機質な仮面の奥に広がる深い闇と悪意を持った無数の触手。
さっきまでとは別格の禍々しい気配が顔を覗かせていた。
ラフムと名乗った悪魔を追い詰めた主人公だったが今一歩の所で逃げられてしまう。
その時、敦田ユヅルから着信が入った。
結界を越えて学園内に悪魔が入り込んで来たと言う。
ラフムも学園に向かった可能性が高いと言う話を聞き、浄増寺の防衛を悟劫に任せた主人公は縄印学園に急ぐのだった。
罪と罰
知らせを受けて縄印学園に着いた主人公。
だが園内各所から妖しい光が噴出する学校は明らかに様子がおかしい。
アオガミの報告によると、どうやら学園自体が魔界化してしまったようだ。
その時、水越から着信が入る。
浄増寺からの連絡を受けたベテルのは緊急事態と判断し、天使を派遣したようだ。
越水は主人公に生徒の安全確保とラフムの撃退を依頼して電話をきるのだった。
悪魔の群れを退け、ついにラフムを見つけた主人公。
しかし樹島サホリが既に捕まっており主人公の胸中にサホリの救出とラフムの撃破、どちらを優先すべきか迷いが生じる。
その時、主人公に追いついた天使達がサホリごと攻撃しようと試みたが虚しく一蹴された。
天使達の襲撃など意に介せず、サホリと何事か言葉を交わしていたラフムだったが突如サホリに向けて禍々しい波動を放つ。
サホリの目が怪しくひかり、夢遊病者のようにラフムの体内に入ると、ラフムは再び亜空間へと姿を消すのだった。
引き続きラフムの探索を続ける主人公は新しい仲魔、ハヤタロウを連れた敦田ユヅルと遭遇する。
ユヅルとハヤタロウの話によると学園内の生徒を襲うだけでなく、攫(さら)った悪魔もいるようだ。
ユヅルは妹のミヤズの安否を気遣いながらも、太宰イチロウも初の実戦に加わっていることだし、3人でこの局面を乗り切ろうと言う話をして、周辺の生徒を助けるべく活動を続けるのだった。
悪魔と戦うどころか頭を抱えて怯えている太宰イチロウを見つけた主人公。
果敢に悪魔に立ち向かう敦田ユヅル。
それに比べ恐れをなして逃げてしまい、そのせいで生徒が悪魔の犠牲になってしまった太宰イチロウ。
ベテルで悪魔召喚の才能を認められて有頂天になっていただけに、戦闘での不甲斐ない自分に嫌気がさしたのかもしれない。
慰めの言葉をかける主人公を突っぱねて、イチロウはその場を去っていくのだった。
彼の恐れは正しいと言うアオガミ。
悪魔召喚プログラムを通じて悪魔との接触を深めると、魂の性質が悪魔に近付いていく。
プログラムを使う度、人間とは根本的に違う存在に近づいていくと言う事実は、明確な知識として知らなくても本能的な恐怖を覚えてなんら不思議ではないと言う。
では太宰イチロウは悪魔との戦いに恐れをなしたのではなく、戦えば戦う程に人間とは別の何かになっていく、得体の知れない侵食の恐怖を臆病と勘違いしたのかもしれない。
とは言え、それはあくまでも憶測に過ぎない。
いずれにしても本人が克服するしかない問題だ。
主人公は本来の目的を全うすべく、決然と歩を進めるのだった。
ようやくサホリの姿を見つけた主人公。
しかしそこには、必死の声でサホリに呼びかける磯野上タオの姿があった。
視線の先には樹島サホリと、いじめの犯人2人がいる。
這いつくばってサホリに命乞いをする2人。
しかし仄暗い妖気を立ち昇らせながら2人に迫るサホリに許す気は感じられなかった。
サホリの背後にラフムが出現する。
間髪入れずに飛び掛かる主人公。
しかしラフムからカウンターの一撃を貰ってしまい気を失ってしまうのだった。
私がなんとか出来ればこんなことにはならなかった。
と自分を責めるタオに、タオがくれた救いの手を払いのけたのは私だから謝る必要はないと返すサホリ。
ラフムの影響によるものか、強い憎しみに頭を抱えるサホリに、負けないで、これ以上罪を重ねないでと声を励ますタオ。
しかし先に罪を犯したのはこの2人であり、こちらに罪があるとすればやり返さずに我慢した事と吐き捨てたサホリはこれまで受けた苦しみを2人の命をもって贖(あがな)わせるのだった。
サホリに語りかけるラフムの声で我に返ったサホリは自分の犯した罪の大きさに気付くがそれでもなお、邪神との一体化を拒む。
しかしラフムの力を使い、2人の命を奪ったサホリが元の鞘に収まれるはずもない。
怒気をはらんだ触手でサホリを絡め取ったラフムは、再び異空間の向こうに広がる闇の中へとサホリを引きずり込むのだった。
なす術もなく親友を攫われて、力なく膝をつくタオ。
意識が回復した主人公にアオガミは今なら魔界に逃げたラフムを追うことが出来ると言う。
タオはサホリを助ける為、一緒に行きたいと願い出る。
しかし魔界は悪魔のはびこる危険な領域であり、身の安全など全く保証できない。
逡巡する主人公にアオガミは聖女であるタオを連れて行くことで、生徒救出とラフム撃破の成功率は上がると言う。
アオガミの言葉を信じた主人公。
2人は砕け散った日常とその未来に光を灯すべく、闇の奥へと身を投じるのだった。
ⒸATLUS. ⒸSEGA.
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